発売当時はおそらく賛否両論あったであろう当時のブランキーでは珍しいポップな曲といえる。
この曲がなぜ作られたのかや、どうしてこのようなアレンジでシングルカットされたのかなどは
知る由もないが、ファンとしては当時のブランキーの葛藤について想像が膨らむ曲ではある。
当時のレーベルである東芝EMIは、今となって思えばとんでもないペースでのアルバム制作を
ブランキーに課していたのではないかと思うし、だんだんとレーベルに対する不満も溜まって
いったのではないかと想像する。
もちろん人気がなかったわけではないが、硬派でタイトな活動が、
コアなファンを獲得し、深掘りしていく中で、
さらにファン層を拡げようとして、この曲をリリースする計画をレーベル側が立てたのではないかと私は思っている。
上記は想像ではあるのだが、この曲が仮にそういった複雑な経緯から生まれたのだとしても、
こんなに素晴らしい曲はないと思う。
これまで見え隠れしていてもはっきりとは表現されていなかった「ベンジーの優しさ」「ブランキーの温かみ」のようなものがこの曲ではあらわれているように思う。
落ち込んだ時にこの曲を聴くと、歌詞が心に沁みる。
この世界の中で 君が一番愛してるものは何?
とてもシンプルで純粋だからこそ、素直に答えるのが憚られるようなそんな問いかけの言葉。
でも、そもそも今生きている世界ってそんなに複雑だっただろうかと気付くきっかけになる。
そして、子どもの笑顔を見ればもっとそんな思いを確かにすることになる。
悩んでいることなんてたいしたことない。一番愛しているものを大切にすることなんじゃないか。
忙しなく生きていると忘れがちなそんなことを思い出させてくれる1曲である。
そして、この曲ベンジーの声が良い。確か、鼻骨折してたような気がする・・・。
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