ブランキーの中でも特にタイトルが目を引くナンバーである。
時々思い出したように、このように長いタイトルの曲が時代ごとのアルバムに収録されていることがあるが、
特に深い意味はなく、単純にベンジーがかっこいいと思ったからなのだろう。
この曲のギターリフはギターを弾いていればコピーしたくなるフレーズで、さらにギターソロもなかなか弾きごたえがあると思う。
BANG!には1stアルバムでは見られなかったような趣のギターリフの曲も多く、
個人的見解にはなるが、土屋昌巳さんがプロデューサーとして加わったことで、
ブランキーも新たな音楽的知識を得て、それぞれがレベルアップしていったのではないかと考えている。
この曲の風景描写力も凄まじく目を瞑って聴いていれば、異国の汚い坂道の路地裏でヘッドライトのわくがとれた車が佇んでいる様を思い浮かべることができる。
うだるような夏の季節が思い浮かぶ。
主人公は恋人とあてのない旅をしているのだろうか。
旅の途中で気づいたこと、それは帰る場所も実はなかった、そして失うものすら何もなかった。
そんな諦観に取り憑かれながら、もう旅すら続ける気持ちになれない。
そんな行き場を失った若者の姿を、私はこの曲から思い浮かべることができる。
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