おそらく、ブランキージェットシティがテレビに登場したときに、
この曲の演奏を聴いた多くの人が、この曲の写実性と既視感に驚いたに違いない。
ブランキージェットシティは、初期の頃から曲を聴き、目を瞑れば目の前に曲の世界観が
拡がるような特徴を持っていた。
ブランキージェットシティが他のロックバンドと一線を画していたのは、
演奏の激しさだけでなく、この写実性であったのだと思わずにいられない。
また、ここでいう既視感とは、自分が直接見たわけでないのに、
何故か思い出す風景や情景のことである。
おそらくベンジーが影響された映画なりの風景を的確に曲にしているのだろうと思う。
私は、映画「地獄の黙示録」や、「フルメタル・ジャケット」などを観返すたびに
この曲がこれらの映画から構想されたのだと思う。
そして、戦争反対という明確なメッセージを、あえて明確に伝えず、悲惨さを伝える手法で
訴えかけている。1stアルバムでほぼ無意識でこれをやってのけているベンジー。
本物の表現者だったのだと思う。そしてだからこそも、今も一線に居続けているのだ。
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