不穏なイントロが冬に入りたての12月の冷たい空気を感じさせる。
男は暗い夜に女を乗せて車を走らせる。
言葉も交わさずに。
自分にはそんな情景が思い浮かぶ。
ブランキージェットシティが体現する不良少年のロマンチシズムがギュッと詰まり
濃縮されたような曲だ。
オレは車で凄く危ないスピンをするのが大好きなんだ
おまえを乗せて 何度も
おまえを乗せて 朝まで
パパ ママ 聞いてくれ
こんな遊び方しか知らないオレのことを誇りに思って欲しい
こんな危ない遊びしか楽しめない。こんな生き方しか選べない。
生まれた時から、世の中はうそっぱちで、違和感ばかりを感じてしまう。
だからこそ刹那に生きる。別にいつどうなっても構わない。
はたからみればイカれているとしても、そんな純粋な自分を誇りに思って欲しい。
彼はこうして生きてきた日がいない。
最後の節では、ハンドルを握る手に対して語りかける。
もうだめだと思うから手伝ってくれるかい?
最終的にこの男はどうなってしまったのだろう。
薄っぺらいこの世を生きることをあきらめてしまったのだろうか。
悲しい余韻が残る曲だ。
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